看護師 森 郁代さん

医学系研究科
博士前期課程 看護学専攻 (看護学コース)
2024年度 入学

森さんは普段どのようなお仕事をされているのでしょうか?

今は総務担当の副看護部長を務めています。主にスタッフの勤務管理や休暇に関することを担当し、看護師や看護補助者のメンタルサポートも行っています。また、人材確保のために看護学校や大学で広報活動や就職説明会を行っています。

さらに、2014年に認知症看護認定看護師の資格を取得し、院内で認知症に関する教育を担当しています。2022年には精神科リエゾンチームを立ち上げ、管理と実践の両方を行っています。

多岐にわたるお仕事をされていて、新しい挑戦を続けられているんですね。では、大学院に進学しようと思われたきっかけは何だったのでしょうか?

昔から少し興味はあったんです。毎年大学院のパンフレットを見るたびに気になっていたのですが、自分のタイミングが合わず、なかなか踏み切れませんでした。でも昨年、日本看護協会が看護職の生涯学習ガイドラインを発表したことで、これが良いタイミングだと思い、受験を決意しました。

また、自分が進学することで他のスタッフも「自分も進学できるかも」と思えるきっかけになればと考えました。

具体的にタイミングが合った理由として、子育てが一段落したということもありますか?

そうですね。子どもが社会人になったので手がかからなくなりました。以前は子どもが大学に通っている間に自分も大学に行こうかなと思ったのですが、その時はタイミングを逃してしまいました。今後のキャリアを考えた時、今がベストなタイミングだと判断しました。

今の研究テーマについても教えていただけますか?

私は精神科リエゾンチームの活動をしていて、せん妄症状を持つ患者さんへのサポートを行っています。その中で、せん妄状態を脱した後の患者さんの心のケアに課題を感じています。患者さんが次回の入院を恐れるケースもあり、その部分の看護の重要性を研究したいと思っています。

実際に大学院で学び始めて感じた魅力は何ですか?

臨床現場での実践力には自信がありましたが、大学院で理論や倫理を学び直すことで、自分の経験に根拠を持てるようになりました。また、後輩育成や教育の面でも説得力を持たせられると感じています。若い世代の考え方やスキルに触れることで、新たな刺激を受けています。

お仕事と大学院生活の両立について、どのように工夫されていますか?

仕事量は変わりませんが、時間のメリハリを意識しています。仕事と学生生活のオンオフをしっかり切り替えることで、どちらにも良い影響が出ています。

最後に、これから大学院進学を考えている方にメッセージをお願いします。

年齢は関係ありません。自分がやりたいと思った時がタイミングです。看護師としてのキャリアを続けるためにも、大学院で学ぶことは自分の強みになります。大変ではありますが、同級生や先輩方との交流は大きな財産です。ぜひ挑戦していただきたいと思います。